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Friday, August 4, 2017

脊椎サブラクセーションの私的考察 part 4

一体、その「メッセージの干渉状態」とはどのような状態なのだろうか、神経は実際にどのような状態になっているのだろうか?

まず、多くのカイロプラクターが以下の絵をカイロプラクティックの説明に使う。


絵では"末梢神経の流れ"が位置変位を起こした椎骨によって干渉を受けていることを説明している。

物理的現象として、神経は電気的な活動(活動電位)を中枢である脳脊髄と末端でやり取りしているのは科学的に明らとなっている。


絵では圧迫を受けた神経が細くなり、末端とのやり取りがうまく行かないことを説明したいわけだが、これがアメリカ医師会でカイロプラクティックがコケにされる恰好の材料だ。

「神経が通る椎間孔や椎孔には十分なスペースが確保されており、神経が椎骨の微小な位置変位で物理的に圧迫されるわけがない」と。


事実、十分スペースは存在する。

しかしながら反論として、生きた人体には隙間はなく、神経の周囲には脂肪組織、血管、靭帯、脳脊髄液などで常に満たされている。

依って椎骨が直接的に脊髄神経を触ることはほぼないと言われてもおかしくないが、

椎骨の微小な位置変位は神経周囲の組織を圧迫し、間接的に神経自体にも物理的な圧迫を起こすことは容易に想像できる。

従って、椎骨の位置変位は神経へ圧を加える要因となり得るわけだ。





さて次に、神経に圧迫が生じたとき、実際に電気的活動は阻害されるのだろうか?

興味深い簡単な実験があるので、こちらを参照願いたい。(ミミズ嫌いの方はご注意を)



この実験では、直接的に神経を圧迫して活動電位の伝導速度を計測しているわけではないが、伸張ストレスによって神経圧迫状態を起こしていると言える。

完全な理論武装にはならないが、実験結果から物理的な神経へのストレスは、伝導速度自体に変化を与えない結果となった。


簡単に言えば、
神経に圧がかかっても神経活動に影響はない
となる。



さて、こうなると最初に提示した絵によるカイロプラクターの主張が益々信憑性の低いものになってきた。


だが安心して頂きたい。

神経も一つの細胞であり正常に神経細胞が機能するためには1. 酸素 2. 栄養 3. 刺激 の三つが必要となる。

当然、神経自体にも血液供給があり、椎骨の微小な位置変位によって脊髄神経を取り巻く組織によって血液供給が阻害され、健全な神経機能は失われることになる。

同時に、神経圧迫によって神経細胞内の軸索輸送に影響を及ぼすという研究もあり、


総じて、椎骨の位置変位が神経への血液供給と軸索輸送の異常を起こし、それによって健全な神経機能が失われ(TND: Transneural degeneration)、活動電位の発火、および伝導が健全な状態からかけ離れることになる。


 上記を簡単に言えば、
椎骨の位置変位が神経活動に影響を与える
 と言えよう。



実際に脊髄神経への影響は有ると言えるわけだが、それがどう「メッセージ」になるのかをpart 5 では展開していくこととする。




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